由緒深く躍然つなぐ!八女福島燈籠人形!

270年の伝統誇る「八女福島燈籠人形」

2019年9月21日(土)から23日(月)の3日間、福島八幡宮(八女市本町105-1)境内で「八女福島の燈籠人形公演」が開催されました。

今回の演目は「薩摩隼人国若丸厳島神社詣(さつまはやとくにわかまるいつくしまじんじゃもうで)」です。

「八女福島の燈籠人形」は福島八幡宮の放生会の奉納行事で、山陰の大宮神社からの奉納燈籠をもらい受け、江戸時代半ばに福島町民が独自の工夫をして人形の燈篭を奉納したのが始まりといわれています。その当時、浄瑠璃作者福松藤助(松延甚左衛門)により、大阪方面で流行っていた人形浄瑠璃の技術を取り入れて現在の形になりました。全国的にも例がないことから昭和52年に国指定重要無形民俗文化財となりました。

 

八女の伝統工芸技術を駆使した「燈籠人形屋台」

優美に舞うからくり人形の舞台である「屋台」には八女が誇る伝統工芸技術が使われています。建物全体は、金箔・銀箔・漆塗りで出来ており、福島仏壇を造る技法の基になったといわれています。また舞台演出には「八女提灯」や「八女すだれ」が使用されています。「屋台」は組立て、取り壊しが自由にできるように、一本の釘・カスガイも使われていないのが特徴です。「屋台」の組立ては、上演の一ヶ月前に一週間程度で行われます。燈籠人形の舞台は、高さ8m、幅14m、奥行6m余りの二階建、三層構造になっています。最終日の最終公演(千秋楽)のみ、通常は板や障子で遮られて見えない一層や二層の楽屋、三層が全て開け放たれて上演されます。

 

地元住民が保存継承!八女福島の燈籠人形保存会!

一層部分は下から人形を操作する「下遣い」、二層部分は舞台と左右の袖から9本の長い棒で人形を操作する「横遣い」の人形方、三層は「囃子場(はやしば)」で唄や演奏を行う囃子方、演出の狂言方の場となっております。上演はこのような演出・裏方の約60名の人が携わっています。また舞台左右には後見人を務める子供が約40名出演します。出演者は全て地元、福島八幡宮の氏子たちで、この時期に福島八幡宮に集い、燈籠人形の保存伝承を行っています。

 

人形の出演を優雅に彩る「八女すだれ」

舞台袖には弊社(鹿田産業)が製造する「八女すだれ」が掛けてあります。人形などの舞台への出入り時には「八女すだれ」が巻き上がり、格式ある舞台を演出しています。優美な着物をまとったからくり人形もすだれ越しに登場すると艶やかに感じられ、叙情的な高貴さを醸し出します。

「八女すだれ」は、品高い登場人物の高貴さを演出するだけではなく、神聖なる空間である舞台を守っているのです。

 

 

地域の願い込め、放生会奉納!

地域のお祭りである放生会奉納「八女福島の燈籠人形」は江戸時代から地元住民に愛されてきました。かつては上演を競い合い、観客で賑わっていた「八女福島の燈籠人形」も少子化や過疎化により、観客数も減りつつあります。上演中でも元気に走り回る子供の声も聞こえなくなったでしょうか?

そんな寂しい状況にはしたくない!子供がいない祭は祭じゃない!子供が喜ぶ祭にしたい!

保存会の方々は、様々な仕掛けをしながら、「八女福島の燈籠人形」を保存・継承されています。

鹿田室礼も「八女すだれ」を通じて、八女地域の伝統文化を継承し、地域住民が保存・継承をする「八女福島の燈籠人形」に毎年携わっていくことが使命であり、喜びでもあります。

江戸時代の街並みが残るこの八女地域で、伝統技術を継承する職人と伝統工芸品、伝統文化を未来へつなぎたい。

八女のこと